2012年: これまでのイベント

Kyoto University-Durham University Joint International Symposium 2012:
Emergence and Feedback in Physical and Social Systems

2012年11月27日(火)-29日(木)  
京都大学宇治キャンパス 化学研究所共同研究棟大セミナーホール ポスター

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  京都大学と英国 Durham大学との国際シンポジウムが、2012年11月27日-29日の期間に、京都大学宇治キャンパスにある化学研究所共同研究棟大セミナーホールで開催されました。京都大学の化学研究所、統合複雑系科学国際研究ユニット、経済研究所、基礎物理学研究所と、Durham大学の Department of Physics, Department of Mathematical Sciences, Department of Theology and Religion, Department of Economics, International Office が共同で開催し、日本側が28名、英国側が21名参加しました。

  経済学、言語文化学、物理学、化学、環境工学、情報学などの多様な分野の研究者が一堂に集い、特定の分野に特化・限定することなく、創発性とフィードバックという視点から情報と意見の交換を交わしつつ、異分野の根底にある普遍性について検討しました。

  6つのセッションで23件の口頭発表が行なわれ、また全分野をカバーするポスターセッションで17件の発表が行なわれました。これらのセッションでは、社会における創発性と還元性、文化の進化、経済学理論の非線形性などの人間社会の現象を対象とする研究から、宇宙における元素創成、ソフトマターの流動、高次生命機構の発現などの自然界での現象を対象とする研究まで、非常に多様な研究の成果が発表されました。

サンタ・フェ/京都シンポジウム関連企画・特別レクチャー
過去の文明・今日の文化の課題  マヤ文明とモンゴルを例として

2012年10月20日(土) 13:00〜19:00
京都大学総合博物館・講演室、ロビー ポスター

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  2012年10月20日には、前日開催されたサンタフェ・京都シンポジウムの関連企画・特別レクチャーとして、京都大学総合博物館の講演室とロビーにおいて、「過去の文明・今日の文化の課題 マヤ文明とモンゴルを例として」が開催されました。

  大野照文総合博物館館長の挨拶の後、考古学者のジェリー・サブロフ サンタフェ研究所所長が「マヤ文明の衰退から何を学ぶか」について、そして茨城大学の青山和夫教授が「マヤ文明の起源を求めて:セイバル遺跡の再調査」と題して講演を行いました。

  続いて、サブロフ所長の夫人で政治考古学の研究者、そしてモンゴルの専門家でもあるポーラ・サブロフ サンタフェ研究所教授が、「モンゴルにおける封建主義から民主主義」と題して講演を行いました。

  最後に、加藤美典さんによりモンゴルの伝統楽器、馬頭琴の演奏が行われ、美しい音色が、一般より来館された多数の参加者の心を魅了し、特別企画は成功裏に終了しました。


[プログラム]
13:00-13:10  開会挨拶  大野照文 総合博物館館長
13:10-14:30  「マヤ文明の衰退から何を学ぶか」
          ジェリー・サバロフ サンタ・フェ研究所所長
13:10-14:30  「マヤ文明の起源を求めて:セイバル遺跡の再調査」
          青山和夫 茨城大学教授
15:10-15:25  コーヒー・ブレイク
15:25-16:45  「モンゴルにおける封建主義から民主主義」
          ポーラ・サバロフ サンタ・フェ研究所教授
16:45-17:15  モンゴルの伝統楽器 馬頭琴の演奏
          加藤美典

サンタフェ・京都 シンポジウム “複雑系科学への招待”

2012年10月19日(金)  13:00〜17:15
京都大学理学研究科セミナーハウス ポスター

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  2012年10月19日 (金)午後1時より、京都大学理学研究科セミナーハウスにおいて、「サンタフェ・京都 シンポジウム “複雑系科学への招待”」が、京都大学学際融合教育研究推進センター統合複雑系科学国際研究ユニットと経済研究所の共催で、下記のプログラムで開催されました。

  淡路敏之 京都大学理事、そして中村佳正 学際融合教育研究推進センター長による挨拶の後、サンタフェ研究所のジェリー・サブロフ所長が、サンタフェ研究所の紹介と複雑系適応システムの研究についての講演をされました。サブロフ所長は考古学者で、マヤ文明の研究者でもあります。続いて、京都大学の複雑系研究を担う第一線の研究者の方々より、様々な分野から最新の研究動向について発表がされました。まず物理化学分野を代表して工学系研究科の岡二三生教授が、X線CTを用いた局所変形土砂の可視化について、そして化学研究所の渡辺宏教授が高分子ポリマーの分子運動の複雑性と単純性についての研究発表を行いました。

  続くセクションでは、工学系研究科の小林哲生教授が“意識”の脳内メカニズムを探る鍵としての両眼競合について、そして生態学研究センターの山内淳教授が発展的協調ゲームにおけるペイオフとダイナミクスの関係についての発表を行いました。

  最後に、総合博物館の大野照文館長が大学博物館の立場から人文科学と自然科学の融合について、そして経済研究所の三野和雄教授が世界経済におけるサンスポット・景気循環についての講演をおこないました。 複雑系研究を志す様々な専門分野の学生、研究者、そして一般の方々が多数参加され、当初のスケジュールが大幅に延びるほどの質問が寄せられ、熱気と盛況のうちにシンポジウムは終了しました。


[プログラム]
13:00-13:10  挨拶  淡路 敏之(京都大学理事)
          挨拶  中村 佳正(学際融合教育研究推進センター長)

座長: :村瀬 雅俊(京都大学基礎物理学研究所)
13:10-13:50  ジェリー・サバロフ(Santa Fe 研究所)
         “The Santa Fe Institute and the Study of Complex Adaptive Systems”

座長: 杉山 弘(京都大学大学院理学研究科)
13:55-14:25  岡 二三生(京都大学大学院工学研究科)
         “Visualization of localized deformation of unsaturated sand using
          micro-focus X-ray CT and stability during infiltration”
14:25-14:55  渡辺 宏(京都大学化学研究所)
         “Complexity and Simplicity in Polymer Dynamics”
          
座長: 福山 秀直(京都大学大学院医学研究科高次脳機能総合研究センター)
15:05-15:35  小林 哲生(京都大学大学院工学研究科)
         “Binocular Rivalry: A key phenomenon to explore brain mechanisms
          of consciousness”
15:35-16:05  山内 淳(京都大学生態学研究センター)
         “Relationship between payoff function and evolutionary dynamics in
          evolutionary cooperative game”

座長: 吉村 一良(京都大学大学院理学研究科)
16:15-16:45  大野 照文(京都大学総合博物館)
         “Reunion of human and natural science: a view from university museum”
16:45-17:15  三野 和雄(京都大学経済研究所)
         “Sunspot-Driven Business Cycles in a Global Economy”

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